不動産物件、分譲マンション関連レポート

安易な二世帯住宅の選択は、いかにも危なっかしい介護保険や介護付き老人ホームに老後を委ねる以上に危ういことでもある。実際、息子夫婦との同居が決まり、立派な二世帯住宅を建て、「これで老後は安泰」と思ったところが「こんなはずではなかった」のくり返し。数年を経ずして子供夫婦が家を出て行き、結局は親夫婦だけが大きな家で寂しく暮らしている。そんなケースも少なくない。そもそも自分たち自身が老親と同居しなかった世代である。

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それが、子供たちと無理なく同居できるものだろうか。ある主婦は悔恨を込めた言葉をもらした。「息子夫婦が同居したいと言ってきたから、老後の面倒を看てくれるのかと聞いたの。そうしたら、息子が言うのよ。そんなの無理だよって。母さんだって、週一回、おばあちゃんの世話に通うだけでしんどいっていつも言っているじゃないかって」。その主婦は実父の死後、母親を老人ホームに預けていた。毎週、母の顔を見るため電車に乗って通ってはいるが、日常の家事や趣味の習い事もあり、たしかに「しんどい」と感じることが多く、息子夫婦の前でもさんざん愚痴を言ってきたのだ。「ああ、そうだったと思い知らされました。自分ができないでいることを息子夫婦に押し付けるわけにはいかない」。団塊世代に老後生活の指針はない。あるとすれば、それは自分のなかにあるのだろう。自分の親に何かあったとき、たとえば父が亡くなって母が一人になったとか、その母が倒れて介護の必要が現実になったとき、初めて自分たちの老後が見えてくる。

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