商品企画については、ほとんどうちでやっています。企画は世界共通ですよ。かつて「イクシーズ」のキャッチフレーズで「ファッションはスタンダードとニュースだ」というのがありました。それだと思います。新しい部分と変わらない部分がある。音楽といっしょで、スタンダードナンバーかヒットチャートか、どちらかしかない。スタンダードは昔からあるもの、たとえばジーパンの原型はリーバイスの501、スニーカーの原型はやはりコンバースのオールスターでしょう。スタンダードとはどんなものか、自分なりに知っているつもりですが、そんなにくわしく知る必要はない。というのも、お客は特殊な知識をもつ時間的余裕なんてない。それよりも、冬を快適にすごすための服がどんなものかを考えて、商品づくりしたほうが正解だと思います。セーターを丸首にするかV首にするか、それはお客さんの要望ですね。要望というのは、統計ですよ。この業界でおかしいと思うのは、前年実績がその次の年に生きないでしょ。だけど、お客さんがそれだけ根本的に変わるかといえば変わらない。デザイナーとか企画する人が、個人プレーで変えている。個人プレーには根拠がないし、当たりはずれがある。商品を買う場合に、新しいものは求めているでしょうけど、前年の服が全部なくなるわけはない。もっている服にあわせて、と当然考えますよ。それに、否定ばかりしていたら商品に対する一貫性がなくなるでしょう。